FAST動向(2023速報版)


概要

FAST(Free Ad-Supported Streaming TV):ユニキャストによる無料CATV(リニア配信)サービス

国内状況

ABEMA

Wカップで媒体としてのポジションアップに成功し、広告が増加

https://abema.tv/

楽天Rチャンネル

2022年11月ごろからCTV以外(ブラウザ経由のPC、スマホ等)へサービスを拡大。サービス視聴によりポイントを付加するなど積極的になっている

https://channel.rakuten.co.jp/

米国の状況

サービス運用は以下に分類される

  • コンテンツ系(スタジオ、配給)
    • Paramount, Pluto TV
    • Fox, Tibo
  • 機器系
    • Roku, Roku Channel
    • Samsung, Samsung TV Plus
    • LG, LG Channels

Pluto TV (Paramount)

一番進んでいるサービス。特集チャンネルでは、ほぼすべての枠に広告がついている。自社編成のチャンネルが多く、見逃しも無料。ただし、売上自体は1B$程度。

https://pluto.tv/

Tibo (Fox)

米国で一番人気(接触時間の長い)のサービス。購入番組の再送信が多い。ただし、広告枠はガラガラ、自社広告も流していないチャンネルが目立つ。

https://www.tibo.tv/

FAST全体

ニールセンのThe Gauge(テレビの利用状況:電波、ケーブル、ネット等)調査でもFASTが統計に出るようになっている(合わせて1.7%)

https://www.prnewswire.com/news-releases/february-exhibits-seasonality-of-tv-usage-but-streaming-continues-to-make-waves-according-to-nielsens-the-gauge-301773711.html

CDN

stackpath (旧HighWinds CDN、hwcdn.net)の存在感が上昇(PlutoとRokuが使用)。TubiはAkamai。

CATV

コードカットが進んでいる。前記The Gaugeでも1年で6.6%のシェアダウン。Comcastの業績からも、コードカット率は毎年悪化している(22年:-11.19%、21年:-8.41%、20年:-6.62%、19年:-3.33%)。コードカットの大きな移行先がFASTだと思われる。

https://www.cmcsa.com/news-releases/news-release-details/comcast-reports-4th-quarter-and-full-year-2022-results

米国のトラフィック傾向

放送のユニキャストによる置き換えが有料(vMVPD)、無料(FAST)ともに盛り上がっている。日本の倍以上のペースでトラフィック爆発が起こっていると思われる。


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