概要
FAST(Free Ad-Supported Streaming TV):ユニキャストによる無料CATV(リニア配信)サービス
国内状況
ABEMA
Wカップで媒体としてのポジションアップに成功し、広告が増加
楽天Rチャンネル
2022年11月ごろからCTV以外(ブラウザ経由のPC、スマホ等)へサービスを拡大。サービス視聴によりポイントを付加するなど積極的になっている
https://channel.rakuten.co.jp/
米国の状況
サービス運用は以下に分類される
- コンテンツ系(スタジオ、配給)
- Paramount, Pluto TV
- Fox, Tibo
- 機器系
- Roku, Roku Channel
- Samsung, Samsung TV Plus
- LG, LG Channels
Pluto TV (Paramount)
一番進んでいるサービス。特集チャンネルでは、ほぼすべての枠に広告がついている。自社編成のチャンネルが多く、見逃しも無料。ただし、売上自体は1B$程度。
Tibo (Fox)
米国で一番人気(接触時間の長い)のサービス。購入番組の再送信が多い。ただし、広告枠はガラガラ、自社広告も流していないチャンネルが目立つ。
FAST全体
ニールセンのThe Gauge(テレビの利用状況:電波、ケーブル、ネット等)調査でもFASTが統計に出るようになっている(合わせて1.7%)
CDN
stackpath (旧HighWinds CDN、hwcdn.net)の存在感が上昇(PlutoとRokuが使用)。TubiはAkamai。
CATV
コードカットが進んでいる。前記The Gaugeでも1年で6.6%のシェアダウン。Comcastの業績からも、コードカット率は毎年悪化している(22年:-11.19%、21年:-8.41%、20年:-6.62%、19年:-3.33%)。コードカットの大きな移行先がFASTだと思われる。
米国のトラフィック傾向
放送のユニキャストによる置き換えが有料(vMVPD)、無料(FAST)ともに盛り上がっている。日本の倍以上のペースでトラフィック爆発が起こっていると思われる。