Japan Stream Engineering Group (JaSEG) 


背景

約30年前、インターネット普及と同時期に開始されたストリーミング(メディアコンテンツのネットワーク配信)は、現在、国内約1兆円の産業となりました。そして、メディア先進国である米国において、すでにストリーミングは、テレビ放送やCATVを超え、市民生活において最も長い接触時間を持つメディアになっています。

このように、ストリーミングは社会生活に最も大きな影響力を持つメディアになっていますが、産業の拡大とともに、ストリーミング産業としての責任の遂行、他産業との協議・協力が必要になり始めています。しかし、ストリーミングは、1兆円産業といいつつも、そのマーケットは広告、有料配信、企業向けと分かれており、業界全体がまとまるにはもう少し時間がかかりそうです。

一方、エンジニアリング面においては、いくつかの共同して取り組むべき課題もでてきています。しかし、ストリーミングに関わるエンジニアは、同じ技術を扱っていながらも、いろいろなマーケットやセグメントに分散しており横の繋がりが薄い状況です。

例えば、CTVやアドテクのような日々進化し続けている技術に関しては、詳細部分の差別化は必要としても、ベース部分については共同で調査や教育を行った方が良いと思われます。また、海外の技術団体(Atreaming Video Allianceなど)に対しても、国内技術グループとして交流を行える環境があったほうが国内の活性化に繋がります。

そのため、ストリーミングのエンジニアリングが集まった団体を設立し、更なる業界の拡大と、他団体や政府との連携や協議を行えればと思います。ただし、映画やテレビにおける技術団体のような有料のものではなく、ネットらしい無料かつオープンな組織を目指します。

参加方法

以下のメーリングリストにご参加ください(Google Groupを使用しているためGoogleへアカウント登録をしたメールアドレスである必要があります:参考「新しいGoogleアカウントを作成する」)。

勉強会

  • 第1回勉強会「OTTのトレンド2024」
    • 2024年10月17日(木)15:00~16:00 (実施済)
    • オンライン開催(Teams)
    • 現在、放送から通信への大メディア移行が進行中です。そのトレンドについて、マーケットセグメントを4セグメント(無料・有料、リニア・オンデマンド)に分割し、それぞれについて詳細な動向を解説します(勉強会のベースは以下の参考文献です)。
    • 勉強会資料
      • JaSEG-MLに投稿してあります。
    • サマリー(映像メディアのトレンド)
      • 過去10年
        • 国内映像メディア市場(リニア・オンデマンド、広告・課金すべて)は1.36倍(4兆円->5.4兆円)に拡大、拡大はオンデマンドが貢献(1.5兆円拡大)、リニアは微減(0.1兆円程度)
        • (新聞は31%、雑誌は49%の市場縮小)
      • 過去5年
        • 米国CATV・衛星の契約数は38%減(vMVPDを含むペイTV全体でも24%減)
        • 国内衛星・IPTVの契約数は10%減(CATVは微増)
      • 過去4年
        • テレビの媒体力(接触時間)は約17%減、広告売上は約7%減
      • 現状
        • 米国FASTはYouTubeの4割程度の媒体力(接触時間)、これは地上波1チャネル程度に相当、ただし売上は数B程度(YouTubeの1割程度)
        • 米国vMVPDはペイTV全体の24%まで拡大
        • YouTubeは停滞気味(ショートビデオ、FASTに食わる)
        • 米国SVoDは続伸(エビぞり)
        • 国内SVoDは停滞気味
        • 国内YouTubeの広告売上は日テレの広告売上に匹敵(多分)、テレ東よりは確実に上
        • 国内でも動画視聴の1/3はCTV
        • CyberAgentメディア部門が単黒
        • TVer好調(400億ぐらい、YoY3割以上で拡大)
    • 参加方法
      • メーリングリストに送付します
  • 第2回勉強会「国内CDNの状況2024」

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です